Recovery Pro

Recovery Proは、カーディオトレーニングを行うにあたりあなたのカーディオシステムが十分に回復しているかを、独自のメソッドで解析するリカバリートラッキングソリューションです。さらに、リカバリー フィードバックや短期・長期のトレーニング、回復バランスのデータをもとにしたトレーニング内容のアドバイスを受けることもできます。

Training Load Pro とRecovery Proの併用で、トレーニングセッションによるあなたの身体の各部分にかけている負担について、包括的に確認することができます。Recovery Proはあなたの身体がその負担にどのように反応しているか、そして日々のカーディオトレーニングや短期・長期のトレーニングにどのように影響しているかをお教えします。

カーディオトレーニングに適切な回復状態

カーディオシステムの回復状態が、日々のカーディオトレーニングに適したレベルかどうかを、起立性テストで測定します。テストで測定された心拍数変動値をあなた個人の基準値と比較し、あなたの通常の平均範囲との偏差が出ていないかを割り出します。

トレーニングと回復状態のバランス

Recovery Proは、長期の回復データおよびトレーニング負荷(カーディオ負荷)の測定値と主観的なデータを合わせ、トレーニングと回復状態のバランスのモニタリングを行います。Recovery Pro は、あなたの回復状況に影響を与えるトレーニング由来の要因に加え、その他の要因(不眠、精神的なストレス、そして筋肉痛や、あなたが感じている負担や睡眠状況などの質問への主観的な回答など)も含む分析を行います。

リカバリー フィードバックと日々のトレーニングへのアドバイス

Recovery Pro では、カーディオシステムの現在の回復状態について、そして長期のトレーニングと回復バランスについてのフィードバックを得ることができます。毎日のトレーニング内容に関するアドバイスは、これら二つのデータをもとにカスタマイズされます。また、起立試験による心拍数変動、あなた個人のベースラインおよび通常の範囲内での回復状態に関する質問、そしてトレーニングセッション中に測定されたカーディオ負荷ステータスも考慮されます。

Recovery Pro の使用を開始する

Recovery Proの利用を開始するにあたり、回復状態に関する正確なフィードバックを得るために、まずはあなた個人の基準値と平均範囲を算出する十分なデータを集めなくてはなりません。リカバリー フィードバックを得るには、以下の条件をクリアする必要があります:

  • カーディオ負荷ステータスのデータがある (心拍数モニターを装着して少なくとも3日間以上のトレーニングセッションを実行済み)
  • 起立性テストを過去7日間の間に少なくとも3回受けている(H10心拍センサーを装着した場合の起立性テスト。H6 または H7の使用も可能。)
  • 回復状態に関する質問に、過去7日間の間に少なくとも3回回答している

1.Recovery Proの設定をONにする

Recovery Proを使用するには、まずはじめにリカバリー フィードバックの機能をONにします。この設定は腕時計上で行います。設定 > 基本設定 > 回復トラッキング > Recovery Proで、ON を選択します。Recovery Pro の機能と回復トラッキングの設定は、腕時計の画面上でのみの操作となります。Flow ウェブサービスやアプリでは設定できません。

2.朝の起立試験を、少なくとも週3回実行します。

Recovery Proの設定をONにすると、起立試験を少なくとも週3回朝に実行するよう、腕時計に指示が表示されます(例:月曜、木曜、土曜)。回復状態に関する情報の正確性を高めるために、可能であれば毎朝起立試験を実行することをおすすめします。そうすることで、あなたの毎日のリカバリー フィードバックだけではなく、日々のカーディオシステムの回復状態に関する情報も一緒に取得することができます。

3.起立性テストを予定した朝に実行する

起立性テストでは、心拍数と心拍数変動(HRV)値を測定します。心拍数変動はトレーニングのし過ぎや、トレーニング以外の場所でのストレスに影響をうけます。精神的なストレス、睡眠状況、潜伏性の疾患、環境の変化(気温や標高)の他にもいろいろな要因が考えられます。Recovery Pro は、テストで測定された安静時の心拍数変動(RMSSD rest)と起立時の心拍数変動(RMSSD stand)と、あなた個人の平均基準範囲との比較を行います。心拍数変動とあなたの通常の範囲に偏差がある場合、あなたの回復状況を妨げる何らかの要因があると考えられます。

あなたの通常の基準範囲は、あなたの平均値と、あなたが受けた過去 4 週間のテスト結果の個人標準偏差を元に計算します。この期間中に 4 回以上テストを受けた場合は、標準偏差値はあなた個人の測定値から算出されます。過去 4 週間の間に受けたテストの回数が 4 回以下の場合は、標準偏差値は集合標準値から算出されます。4 週間の間に少なくともテスト 1 回分の結果データが必要となります。

テストの頻度が多いほど、結果データの正確性が高くなります。結果データの信用性をさらに高めるために、毎回同じような環境でテストを実行するよう心がけてください。朝、朝食をとる前にテストを行うことをお勧めします。

テストを予定している日の前夜にリマインダーを表示します。起立性テストを予定した朝にも、テストを実行するようリマインダー通知を表示します。腕時計の時間表示画面の下から上にスワイプすると、起立性テストのリマインダーなどの通知を見ることができます。リマインダー表示画面から、直接テストを開始することができます。起立試験の実行方法について、詳しくはこちらをご覧ください。

4.回復状態に関する質問に毎日回答します。

毎日(起立性テストの実行日、実行しない日に関係なく)、リマインダー画面から腕時計に回復状態に関する質問が表示されます。腕時計の時間表示画面の下から上にスワイプすると、回復状態に関する質問のリマインダーなどの通知を見ることができます。起立試験を実行した日には、テスト終了直後に、回復状態に関する質問が腕時計のポップアップ画面で表示されます。起床後 30 分後のタイミングが最も回答に適した時間帯です。

これらは、あなたの回復状況に影響を与えている要因を追求するために考えられた質問です。回復状況を妨げる要因としては、極度の筋肉疲労、精神的なプレッシャー、睡眠不足などが考えられます。回復状態に関する質問は以下の通りです:

  • 筋肉に通常よりも痛みを感じますか?通常よりかなり痛みを感じる
  • 通常よりも疲労感がありますか?通常よりかなり疲労感がある
  • よく眠れましたか?とてもよく眠れた、よく眠れた、まあまあ良く眠れた、あまりよく眠れなかった、全く眠れなかった。

リカバリー フィードバックを見る

リカバリー フィードバックは腕時計に表示されます。毎日のトレーニングに関するアドバイスを腕時計のカーディオ負荷ステータス表示画面で確認することができ、とても便利です。表示が出るまで、左右にスワイプ、またはUP(右上)/DOWN(右下)ボタンでスクロールしてください。

  1. 表示画面かOKボタンを押すと詳細が表示されます。まず最初に、Training Load Pro の一機能としてカーディオ負荷ステータス (トレーニング不足、現状維持、効果的、オーバートレーニング) が表示されます。回復状態に関する十分なデータが集まると、この画面に毎日のトレーニングに関するアドバイスが表示されます。
  2. ボタンをスワイプまたは下にスクロールして、リカバリー フィードバックを表示させます。「詳細」をタップ、または OK ボタンを押すとリカバリー フィードバックの詳細が表示されます。内容:

一日の推奨トレーニング内容に基づくカーディオトレーニング対し、あなたの身体コンディションが整っているかを示すアイコン表示。ケガや疾病リスクの警告をアイコン表示(このアイコンはケガや疾病リスクの可能性が高まった場合に、推奨トレーニングアイコンの代わりに表示されます。)短期トレーニングのアドバイス内容 (例):

あなたのカーディオシステムの回復状態を示す毎日のフィードバック*、その日の起立試験の結果から推奨される一日のトレーニング内容、(データがある場合は)回復状態に関する質問の回答内容とあなたの長期にわたるトレーニングデータ(カーディオ負荷)の過去の履歴。アドバイスの内容には、トレーニング過多によるリスク、またはケガや疾病のリスクの警告が含まれる場合もあります。

*カーディオシステムが回復状態にあるかどうかを確認するには、その当日に起立性テストを行う必要があります。

長期間にわたり習慣化したトレーニング内容や回復状態についてのフィードバックトレーニングの成果、通常よりトレーニング量が多いまたは少ない、トレーニング過多のため、ケガや疾病のリスクが増えている、等の情報も含まれます。またトレーニング以外の環境で受けていると思われる、ストレスの可能性もフィードバックでお知らせします。長期トレーニングのアドバイスの内容:

  • 回復状態に関する質問へのあなたの主観的な回答に基づく、過去7日間のあなたの平均的な気分スコア
  • 過去7日間の起立試験で測定されたあなたの心拍数変動値のローリング平均値と、過去4週間の個人の標準値との比較
  • あなたのトレーニング履歴(カーディオ負荷ステータス)

注意:正確なフィードバック情報を提供するために十分なデータがまだありません。この機能の利用頻度が多いほど、リカバリー フィードバックの正確性がさらに高まります。