最大酸素摂取量VO2maxの隠された秘密とは
VO2max値の範囲はテスト無しの推定値とラボテストで得たデータからの値の間になります。実際に運動してチェックすれば、VO2maxの正しいデータがさらに得やすくなると言えます。ただ身体を動かすことがいつも必要だというわけではありません。VO2maxをチェックする最善の方法は、あなたの目標と習慣となっているトレーニングの内容によって左右されるからです。プロのアスリートならば、できるだけ正確なVO2max値を知ることが重要になります。週末の朝軽くサイクリングに出かけたり、たまにジムに行ったり、という方なら、ラボテストやオールアウトフィールドテストを受ける手間は必要ないでしょう。
テストを実施しなくても、年齢、慎重、体重、性別をベースにしたVO2max推定値を算出することは可能です。この値は、Polarアカウントの個人設定画面で確認できます。この内容は手動で変更することができます。
おおよその推定値とラボテストで得られる値の他にも、いくつもの方法であなたのVO2maxの値をチェックすることができます。それではこれらのオプションを説明していきます。
フィットネステスト - かんたんで便利
フィットネステストは、あなたのVO2max値を推定できる、スピーディーで安全な方法です。身体を使う必要はありません– 5分間横になるだけでいいのです。あなたのVO2max値を安静時の心拍数、心拍数変動値、年齢、慎重、体重、性別、トレーニング頻度をベースにして算出します。あまり普段から身体を動かさない方、まったく運動しない方、走ることができない方、またこれからトレーニングプログラムを始めようとしている方には特に、フィットネステストが最も適したオプションだと言えるでしょう。
Running Index - 自動的にできて労力も最小限
あなたのRunning Index値は、ランニング時のVO2maxの推定値です。名前からわかるように、このメソッドは走ることが必要になりますので、どの方にも適した方法とは言えません。Running Indexはテストではなく、ランニングのセッション後に自動的に抽出される結果データなのです。あなたのランニング時の心拍数とスピードを測定し、このデータをもとにVO2max値を算出します。この時、安静時の心拍数と最大心拍数も反映されます。普段からランニングをする方には、簡単で便利な方法だと言えるでしょう。テストの必要はありません。労力を必要とするオールアウトテストも不要です。
Running Indexは、パフォーマンスレベルを把握したいけれどテストに時間をとられたくない、フィットネスランナーにおすすめの方法です。パフォーマンスを重要視するプロアスリートが、テストの合間のパフォーマンスレベルをチェックしたい時にも便利な方法です。比較検証しやすいように、毎回のセッションの内容をできるだけ似た環境で行うことを心がけてください。トレイルランニングとロードランニングでは、結果はまったく異なります。
Running Indexはランナー要に最適化したシステムです。したがって、ランニングセッションのデータから抽出したVO2maxの値は、他のスポーツにはそのまま当てはまらない可能性があります。スポーツにより使う筋肉の部位が異なるため、それが結果に影響します。Running Indexは、普通またはそれ以上のスピードで走る時の、あなたの実際のエアロビクスフィットネス レベルに連動していることが分かっています。フィットネステストと同様に、またRunning Index では、自分のエアロビクスフィットネスレベルを、同年齢、同性の他の人たちと比較することができます。
ウォーキングテスト - 安全、簡単
ウォーキングテストはフィットネスレベルのトラッキングに興味があるほとんどの成人に適したテストです。ウォーキングテストは確かにパフォーマンステストではありますが、私たちがよく想像するような、へとへとに疲れるような過酷なテストではありません。限界まで力を出し切ることは求められないこのテストは、何度繰り返しても安全です。必要なのは、ウォーキングテスト機能を備えたPolarウォッチのみです。
簡潔に説明すると、歩くスピードの速さがより速く、それに対する心拍数が低ければ低いほど、あなたのエアロビクスフィットネスのレベルは高いと言えます。Polarはあなたの年齢、性別、身長、体重を加味して結果を計算します (VO2max)。このため、Polarアカウントに保存してある身体情報の設定は最新のものになっていなければいけません。進捗状況を分析できるよう、Polarはテストを3ヵ月ごとに繰り返し行うことを推奨しています。もちろん、もっと頻繁にテストを行っても問題はありません。
ウォーキングテストは、初心者にも、定期的にトレーニングをしない人にも、そして定期的にトレーニングはするが特に集中的にランニングを行っていない人にも適しています。フィットネスレベルが非常に高い人には、このテストは必ずしもベストなオプションではありません。そのような人は、速いペースで歩いても十分な負荷を体にかけることができないからです。
ランニングとサイクリングテスト - ハードなメソッドに挑戦
VO2maxの結果データはランニングパフォーマンステスト、またはサイクリングパフォーマンステストのどちらからも得ることができます。これらのテストは身体的に極めてハードですから、個々のトレーニングゾーンを確認したいパフォーマンス向上に常日頃から取りくんでいるアスリートや、フィットネストレーニングに熱心な方向けです。データの精度を上げるために労力を惜しまない方におすすめします。ただし、結果データは他のスポーツには当てはまらない場合があります。
パフォーマンステストを受けると決めたら、レースに挑むのと同じ意気込みでのぞんでください。心身ともに準備万全に整え、ベストを尽くしてください。調子が悪かったりケガをしている場合は、テストを延期してください。
テスト前の24時間以内に十分に炭水化物を摂ることを忘れずに。テスト中にそのエネルギーが糧となるのですから!
ランニングパフォーマンステスト
このテストはランニングに本気に取り組むアスリート向けです。用意するものは、スピードを記録するためのGPSかスピードセンサー機能付きのPolarウォッチ、それとあなたのやる気だけです!ランニングパフォーマンステストでは、最大有酸素スピード(MAS)をベースにしてVO2maxを算出します。この値はテスト中に測定されます。
ランニングパフォーマンステストの特徴は、2つの方法が選べること。オールアウトテストに挑戦することも、気楽に取りくんでもOKです。要するに、サブマックスかマックスかテストレベルを選べるというわけです。マックステストはハードですが、得られる結果データはより正確です。サブマックステストは精度は落ちますが、あまり体力を必要としません。そして何度繰り返しても安全です。サブマックステストを受ける場合、Polarアカウント上の個人設定の最大心拍数データが最新の内容にアップデートされていることが特に重要になります。マックステストでは最大心拍数を測定できますが、サブマックステストでは設定内容と照らし合わせて結果データを算出するからです。
進捗状況を把握し適切なトレーニング強度をチェックする目的でランニングパフォーマンステストを行うなら、マックステストを3ヶ月ごとに繰り返すことをおすすめします。これは、トレーニングゾーンを常にアップデートしておくためです。進捗状況をさらに詳しくフォローするには、マックステストの間にサブマックステストを頻繁に繰り返すといいでしょう。
サイクリングパフォーマンステスト
このテストは、サイクリングに熱心に取り組んでいる方、そして同時に日ごろから健康状態とフィットネスに気をつけている方向けです。Polarウォッチと、互換性のあるパワーセンサーを用意してください。サイクリングパフォーマンステストは、60分間維持することができる最大パワー(FTP / 機能的体力閾値)を測定し、またその値をもとにしてVO2maxを算出します。また、短時間(20、30、40分)のテストでFTP値を推定することも可能です。パフォーマンスの記録の精度を上げサイクリングパワー ゾーンを常にアップデートしておきたいなら、2~3ヶ月ごとにテストを繰り返してください。
具体的なアドバイス
上記のいずれかのテストを受ける際に、より信頼性の高い結果データを得るには、テストの48時間前以降は激しいトレーニングを控え、いつもの睡眠のルーティンスケジュールに従ってください。もちろん、テスト数時間前の量の多い食事やアルコール、カフェイン、ニコチンなどの摂取は避けてください。データ算出の際に影響が出るため、Polarアカウントの個人設定内容が最新のデータであることを必ず確かめておいてください。体調がすぐれない時はテストは実行しないでください。
上記すべてのテストが実行できない腕時計のモデルもあります。ご了承ください。
誠に勝手ながら、ゴールデンウィーク期間中は、サービスセンターを下記の通り休業とさせていただきます。
2024年 4月27日(土)~ 5月6日(月)
※ゴールデンウィーク休業前の修理品のご返送は、2024年4月19 日(金)弊社到着分までとさせていただきます。但し、修理の内容によりましては休業前の対応が出来かねる場合がございますのでご了承くださいませ。
その他、修理のお問い合わせはサービスセンター info.jp@polar.com までご連絡下さい。